建築とお金とインテリアの関係

interior インテリア

ふつうにハウスメーカーで新築を建てるとする

インテリアでかなり重要な照明計画、家具、カーテンは一番最後の最後にやっつけ仕事のように決めざるを得なくなるケースがほとんどだ

なぜなら予算とスケジュールの余裕が一番無くなるケツだから

打合せの時間もねぇ

お金もねぇ

ときたもんだ

さぁどうする?

じゃあ、照明は出来るだけ引っ掛けシーリングで持込みましょう

カーテンはニ⚪︎リで

もしくは今あるモノを持込めれば使いましょう

家具…なるべく安いモノを探しましょう

もしくは今あるモノをとりあえず使いましょう

となる

(インテリアを軽視している担当者任せにすると尚のこと)

無い袖は振れないから仕方ない

人生、家以外にもお金をかけるべき事も大事なことも沢山あるから

別にそこにお金をかける価値を感じないならそれはそれでいい

だけど同じ予算内でどう素敵に仕上げていくか、は

選ぶハウスメーカーや担当者でだいぶ差がついていくのはリアルな話

同じお金を払うなら無駄や損失を抑えて有意義に使いたいわたしなら

でもスケジュールも予算も余裕が無い中進める人がほとんどで、時間に追われて決めなきゃいけない世界でもあるから

施主側によほどの知見がない限り、理想を全て叶えるのは難しいと思う

知見があったところでお金が無ければ叶わないし、逆にお金があれば理想は叶いやすいよっていう非常に分かりやすい世界でもある

金が全てじゃねぇが、全てに金が必要だ

と言ったのはあの闇金ウシジマ君

この世の真理を突いてる名台詞だと思う

順番に分業していくハウスメーカーや工務店などで建てると大体その流れに巻き込まれ、あれよあれよという間にあっという間に家が出来上がる

これは業界の構造上の問題でもある

一貫して設計からインテリアまで同じ人間とじっくり決めていける設計事務所とかこだわりの強い工務店とかであればまた話は別

そういうところは大抵そうダサくならない

インテリアも含めて素敵なお家に仕上がっている

インテリアが軽視される日本の文化

建築とインテリアが一体化しているようで全くまとまっていない

打合せが始まると、インテリアの前段階の間取りでまずどんどん膨らんで予算オーバーになっていき

インテリアっていう名の内装設備打合せに入り、また少しずつ予算オーバーになっていき

そして最後の方にいくにつれ

何とか何かを減らせないか、膨らんだものを削る事を頑張り始める

そのタイミングで照明カーテン家具の打合せをしたところで

インテリアコーディネーターとしていい提案なんて悠長な事言ってられんのが現実

まず予算を上げるような提案をすると営業マンによってはあからさまに嫌がれたりもする

このタイミングで高いモノ勧めてんじゃないよ、みたいな圧とかね

スケジュールも予算組みもカツカツだからこれ以上どうにもできないんだから、っていう営業側の言い分は理解しなきゃいけないし

お客様を見極める必要もあるから頓珍漢な提案は嫌がらて当然だけれども

こちらだって頓珍漢な提案をしているのではなく、お客様のご要望やイメージに沿った提案をしていてのソレ

だからお客様自身も分かっていないまま、一生懸命考えながらどんどん進んでいくうちにそうなっていた…というパターン

で、結局はカネか、ってところで残るは外構とインテリアの予算のせめぎ合い

で、結局インテリアにお金をかけるのを泣く泣く諦めざるを得ないという

だからそちらに完全に合わせていくといい提案とかも諦めてもらうしかないんだよね

建築界隈の重要度でいったら、間取りやら外構やらの大物にはやはり勝てないから仕方ないんだ

後からやろうとしたら出来るよね、って「とりあえず」後回しで「いつか」の機会にインテリアの夢を預ける

その「いつか」がいつ来るのかはその人次第だが、きっとそのまま一生を終える人もいるだろう

家建てて住んだらどんどん忘却の彼方に追いやられるよインテリアなんて興味無い人は特に

いつだったか営業マンに

高いモノを勧めるのなんて簡単だ

限られた予算の中で出来るだけいい提案をしてこそ、って言われた事もある

言いたいことは分かるけど、お客様はいいモノを安く欲しがるのは当たり前だとして、それに応えたい気持ちは客商売してる人なら分かるよ

でも、ある程度のモノを求めればどうしてもお金を積んでもらうしかないのだという現実もある

高いからいい、と単純には言い切れないけれども

照明や家具やカーテンて、お金をかけたか、かけていないか

こだわりや愛情を持って選んだか、選んでないか、が顕著に出るところだとわたしは思う

わたし自身、なんの知識もない若い頃にとりあえずテキトーに選んだ家具で失敗した経験もあるし、色んなモノづくりに触れていくほどに、ソレナリはソレナリでしかないんだな…という当たり前の事に気づいたりもしての今、なんだよ

すごく辛口になってしまうんだけど

何とか風アクセントクロスとか

インスタで流行ってる何かしらとか

高級に見せたいキッチン、洗面、トイレ、とか

取ってつけたように真似して何となくそれっぽい内装にした家を沢山見てきているのだが

SNSの色んな情報をごちゃ混ぜにしてあちらこちらに色んなこだわりを詰め込んだようでいて、肝心のインテリアは……ってなってしまうと

なんだかなぁ…って残念な気持ちになる事も正直沢山ある

そんなんでモチベが下がる事も沢山ある

新築のハウスメーカーICの限界を感じる時もある

やっつけ仕事のインテリアやダサいインテリアに触れ続けると嫌気がさす事もある

業界構造がデカすぎてどうにもできないんだけど

妄想でいいから理想を自由に言うならば

インテリアはインテリアとして、家具、カーテン、照明にはきっちりお金をかける

予算組みを見直す

そこに初めの段階からしっかりフォーカスする

内装や設備はインテリアの一部でもあるのだがどっちかっていうと建築の一部と考えて、そこに全部を注ぎ込まない方がいい

もちろん全てにお金を注ぎ込めるならそれがベストだけど、そこまでの桁違いな方はそういないから

限られた予算内で素敵な家にするとしたら

箱は極力シンプルにしておいて、インテリアを拘る方が断然いいとわたしは思う

毒舌上等で言わせてもらうと、潔さも無く中途半端にアレコレ盛り込まれて迷走してしまうと一番ダサくてこちらもちょっとツラい…

なんでも見ちゃうとアレコレやりたがる気持ちは分かるのだけど

ケツにきて蔑ろにされがちな家具照明カーテンのインテリアをもっと大事にしていった方が、日本の住宅業界この男社会達主導のクソダサ垢抜けないインテリアから抜け出せるんじゃないかと真面目に思う

冒頭の画像はこちら↓より拝借

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