トレンドカラーとインテリアと、高級感

color カラー

新築界隈のインテリアはこの数年ずっとグレー人気

そしてニュアンスカラーも人気

ライトグレージュなどのニュアンスカラーは数年前からトレンドのジャパンディ(和と北欧の融合スタイルのインテリア)とも相性がよく

昔から根強い人気の北欧系にも合わせやすい

ちなみに2020年のトレンドカラー1位がグレー

その前後5年くらい含めて10年くらいずっと続いている

だがグレーもブラックも「無彩色」

一世風靡したグレーブラックインテリアがこの先スタンダードとして根付くのかどういう扱いになっていくのは年数の経過と共に見守るとして

カレートレンドは世相も反映するといわれる

2020年はちょうどコロナ禍の

「先行きの見えない不安な気持ち」

「自粛が続く閉塞感」なども表現されていたそう

でも色彩心理でいうと

グレーに囲まれてばかりいると気分は沈みがちになりやすい

うまく活用すれば落ち着かせる効果はあるのだけど、下手すると気持ちが暗くなってしまう

わたしなら明るい差し色をどこかには必ず入れたいなと思う

ちなみに背景グレーにプラスする差し色って上手く組み合わさるとちょっとツウっぽくなるんですよね

同じ無彩色でもブラックに比べるとより「こなれ感」が出たりして、ちょっと粋

差し色といえば

以前に仕事でとある注文住宅と分譲住宅を同時期に見学する機会があり

トレンドのグレイッシュなインテリアで小物のスタイリングに至るまで色味の無いトーンでまとめていた

クールでカッコいいなと感じた一方で、もしわたしが住人だとしたらもう少し明るさや色味(有彩色)が欲しいなーと感じた

好み、感覚、癖もあるし、色(有彩色)の好き嫌いは単純にその時の心理状態も関係するから、何色が正解とか間違いとかの話ではないのだけど

窓からの彩光もちゃんと取れているはずなのだけど、ずっと滞在していると少しずつ気分が沈んでいきそうな感覚を覚えた

色彩心理って占いではないから「単なる思い込み」とはまた違うのだよね

目に入る、肌から吸収する、色は光で、色彩学だけでいえば科学的な分野で、どこか物理学みたいなところがある

心理という捉え所の無いものが入ると急にフワッとしてしまうけど

「気のせい」って片付けられちゃう事はあったとしても、気分や気持ちは全部「気」のせいと言えてしまうから、表現と捉え方の違いで

あんまり気にしない、受けない人と受けやすい人がいるのかなぁとは思うけれども、人間だから無意識のうちに何かしらの影響は受けているはず

落ち着いている=大人、モダン、のイメージ通り、グレーはシックなインテリアとか高級感を求める時に分かりやすく表現しやすい色でもあり

都会的なスタイリッシュさ、やや尖った感じが好みの人などにはおそらくそのくらいトーンを落として統一した方がウケるんだろう

特にグレー+ブラックは重厚感&高級感が出やすい

でも一方で、重たく狭く見えてしまうため圧迫感も出やすい

広々としたショールームなどで超高級感を醸し出していても

そのままそっくり居住空間でそれを表現できるとは限らない

開放感の少ない間取りでは閉塞感や圧迫感が色によってより強化されてしまったりする恐れあり

さらにグレーブラックは光も吸収する

白が一番光を反射して明るさが天井壁に回る色だとしたら

黒は一番光を吸収して明るさは回らないどころか

お前は吸血鬼なのか、というくらい色を吸う

たとえば同じ彩光、同じ照明計画の箱を作ったとして

白を基調としたインテリアでいくパターンと

黒を基調としたインテリアでいくパターンで

光の反射率で明るさもだいぶ違ってくる

それに準ずるグレーも然り

グレーといっても厳密に白と黒の配合バランスで明るさの度合いは色々変わってくるけれども、グレーというカテゴリに入る時点で光反射率は悪くなる

だから照明計画や彩光と内装材インテリアの色を連動させて考えないと暗い家が仕上がってしまう可能性も充分にある

光と色と面積と、抜け感のバランスは重要だ

空間全体を総合しないと、高級感を求めたのになぜか野暮ったく、重たい暗いになってしまう恐れもある

日本の住宅事情はどうしても面積が狭い分、広さと抜け感のある海外ならではの高級感を再現する事は難易度が高い

日本の住宅事情の中で高級感も含めて再現しやすいのは、どちらかというと北欧系やジャパンディだと思う

だから元々の日本人の美意識にある「引き算の美学」的な高級感も検討できると良いのかもしれないね

冒頭の画像はコチラから拝借↓

ジャパンディについても超分かりやすくて親切に解説されているよ

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